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お告げ

第13章 裁きの結末

佐保も母と一緒にいた。

同じく手を握り、その時を待った。

突然母が苦しそうに喘ぐ。
佐保はなんともない。
しかし母は目を見開き、内臓が口から今にも飛び出しそうな勢いで、血を吐いた。
それを見ていた佐保は嘔吐しそうになり、泣き出した。


母は娘の頬を撫でようとした。

しかし、その手が届く前に息絶えた。

佐保は既に気を失っていたが、あまりの痛みに再び覚醒した。

頭が割れる。
佐保は何も考えることができず、泣くことさえ忘れていた。

だんだん意識がもうろうとしてくる。

「お…かあ…さ…」
彼女が最後に絞り出した言葉である…

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