
パプリカより甘いカレ。
第2章 恋はピーマンとパプリカ
それから二週間。
スタンプは14個となり、
いつのまにか数学の公式は覚えていた。
「先生、あと16個でハーゲンダッツいいんですよね!」
「葉崎…お前は食べ物という選択肢しかないのか」
「え、だって他になんかあります?」
「勉強資料とか(笑)」
「いりません(笑)」
先生とも打ち解けるようになり、私はもっと先生を好きになっていた。
だが、先生と放課後勉強している人は沢山いるので、独り占めができるのは午後6時の最後の時間だけだった。
「そうだ、書道書いてる?」
「書いてますよ、独り寂しく」
「もうひとりは?」
「彼氏と放課後は」
「ったく、たるんでんな」
目を瞑って、ため息をつきながら先生は言った。
