
パプリカより甘いカレ。
第3章 イケないコト。
「葉崎…キスしたい」
玲衣という呼び方から
名字に直っていた。
「私とですか…?」
「他に誰がいるんだよ」
先生は優しく笑った。
「わ、私、その…キスしたことないです」
「大丈夫、目を瞑ってれば」
私はゆっくり目を閉じた。
視界は真っ暗で先生の顔は見えない。
先生は今、どんな顔をしてるんだろう…
すると、
チュ…
柔らかい感触が
私の唇に重なった。
そして、先生は
耳元で
「唇重ねて」
「は、はいっぁん」
さっきより
柔らかい感触が
伝わってくる。
すると、ぬるぬるしたものが口の中に入ってきた。
「んんっ…」
私はいつの間に、壁に押し付けられ、私の足の間には先生の足が絡んでいた。
「先生…ちょっぁあんっ…」
「ごめん…苦しかった?」
目を開いたら、いつも眼鏡をかけている先生はかけていなかった。
いつもより、かっこよく見えるのは、この距離だから…?
「気持ちよかったです…」
「そっか、なら良かった」
安心した顔で先生は
私を見つめてくる。
私たちはそのあとも
しばらくキスをしていた。
