
パプリカより甘いカレ。
第1章 気付いたの。
「何が苦手なんだ?」
「全てです」
「おー…葉崎O型だろ」
「まあ、はい」
実際、本当に数学はボロボロだった。
中学生の時は赤点を取っていたくらいだし。
しかし、今話していたのを振り返ると、なんて素っ気なく、可愛くない話し方なんだろう。
やっぱり私には、彼氏は無理なのかな…
「しょうがねえな…
俺が得意にさせてやるよ」
「え?」
なんですと?!
「ただ、お前のやる気次第で変わる。条件は放課後に十分間プリント一枚を毎日やること。勿論土日もな。…どうだ、慣れるまでは難しいけど、出来そうだろ?」
得意気に先生は言う。
でも、先生と勉強出来る上に数学が得意になれるなら…
「はい!私、やります!!」
「期待してるぞー。約束したからな。破ったら百枚のお仕置きだから」
「それは嫌ですっ」
『長谷部先生、集まりがあります』
湊先生がやってきた。
いいところだったのになあ…
「ああ、すみません。じゃ」
「はあ…」
こうしてお話は終わり、
教室に戻ると…
