GAME
第7章 狂い出す計算式
最初のゲーム。
ほのかは当然最低ベット数である10をかける。
ほのかのベット数に冨田もほっとした表情を浮かべる。
「いきなりそんなに賭ける奴がいるか!!」
突如隣の席から悲鳴のような叫び声が聞こえ、ほのかはびくっと肩を竦める。
なんと重森は最初のゲームから100をベットしていた。
「安心しろ、桂さん。最初が肝心だ。最初に100勝てばあとが楽になるだろう?
逆に負けても最初であれば取り戻す時間もある。
負けがこんできてから一発逆転を狙って勝負どころでもなんでもないときに多額をベットして負債を増やすというのが一番の素人だ」
詭弁のような、真実のような、判断のつきづらいことを言って、重森はちらりとほのかの方を見る。
「つまらない偽善や逃げ口上を戦う前から用意するような奴に限ってそんなミスを犯す。
策もなく最初に10をベットするような奴は大抵そんな奴らだ」
重森にそう言われ『桂さん』と呼ばれた重森の代打ち依頼人は黙る。
確かに一理ある考えとは言えるが、それでも腕一本分だ。
ほのかにはそれでもやはり、いきなりの100はいくらなんでも賭けすぎているという感は払拭できなかった。
ほのかは当然最低ベット数である10をかける。
ほのかのベット数に冨田もほっとした表情を浮かべる。
「いきなりそんなに賭ける奴がいるか!!」
突如隣の席から悲鳴のような叫び声が聞こえ、ほのかはびくっと肩を竦める。
なんと重森は最初のゲームから100をベットしていた。
「安心しろ、桂さん。最初が肝心だ。最初に100勝てばあとが楽になるだろう?
逆に負けても最初であれば取り戻す時間もある。
負けがこんできてから一発逆転を狙って勝負どころでもなんでもないときに多額をベットして負債を増やすというのが一番の素人だ」
詭弁のような、真実のような、判断のつきづらいことを言って、重森はちらりとほのかの方を見る。
「つまらない偽善や逃げ口上を戦う前から用意するような奴に限ってそんなミスを犯す。
策もなく最初に10をベットするような奴は大抵そんな奴らだ」
重森にそう言われ『桂さん』と呼ばれた重森の代打ち依頼人は黙る。
確かに一理ある考えとは言えるが、それでも腕一本分だ。
ほのかにはそれでもやはり、いきなりの100はいくらなんでも賭けすぎているという感は払拭できなかった。