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第12章 絡まる鎖

肝試しが終わり、スタート地点に戻って来た私と名取。ついさっき言われた名取の言葉が、私の心を苦しめていた。

グッと掌を握り締める私は、一呼吸して班のメンバーの元へ歩いた。

一歩、一歩っと
震える足に気付かないで

相変わらず律の側に居る野原
私は二人を見ながらニコッと笑った

「あんまり、恐くなかったですね」

ごく自然に普通に

「散歩みたいなもんだろ」

「そうですね」

と長谷川と野原が言って
私がグッと、手を握り締め言った。

「ほんと二人共、美男美女でお似合いですよね」

上手く笑えてるかな……
長谷川は眉間にシワを寄せているし、野原はキョトンと目を丸めている。スッ―っと息を吸い込んで私は言った。

「こんなにお似合いなら、付き合っちゃえばいいですよ」

息が詰まりそうで、自分の言葉にショックを受けた、本当は違うのに言わないといけないのが辛い。

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