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第12章 絡まる鎖

どうやら、紙切れは地図らしく、名取は指でトントンっと叩き説明する。それを一緒に見ながら、私は今居る場所から一番近いマークを指差した。

「ここが一番近いですが、もしかしたら此処に皆さん居るかもしれませんね」

「此処まで行ってみる?」

聞いてきた名取に私が頷くと

「早速、行ってみようか」

そう言い、地図を見ながら歩き出す名取の後を私は着いていった。

だが、山道は流石にしんどい、まだ十分も立っていないのに息が上がる。ぜぇぜぇっと、私は息を吐きながら名取のペースに頑張って着いて行こうとしていた。

でも、不意に先を行く名取が振り返り私はピタリと歩みを止める

「な、なんですか?」

「少し休憩しようか」

そう言い名取は木に背中をくっつけ座る。様子を伺いつつ私も座ってみた。

「ねぇ、名取君……」

「なに?」

素っ気ない返事、私は続ける

「ゲームって、なんですか?」

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