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オレンジ

第1章 私と彼

夕暮れの教室

日誌を書く私の側には
同じように当番で残る中垣昴(ナカガキスバル)がいた。

早く帰宅したいのか、ソワソワしているのが見ていて分かる。

「あの、私がやっておきますので中垣君は先に帰って良いですよ」

気をきかせて私が言うと、彼は嬉しそうに返した。

「マジで、やった―!
今度お礼するから、じゃなぁ~」

一目散にカバンを持ち、帰る彼を見ながら私は小さく手を振った。

それから、日誌を書き終わり職員室に届けた。


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