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第3章 影の存在と私達

私は多分彼には勝てない

嬉しげに、御弁当を持って堂々とサボりに行った長谷川

教室内は、更に噂話が弾んだ。

それに最近では、少し困った事がある。妙に周りの女子から睨まれる事だ。

対して気にならないけど、やっぱり気分が悪くなるものだ…

居心地の悪さに、私は教室を出ていた。

授業開始まで、後10分

取り敢えず、時間潰しに廊下を歩いていると、耳に聞こえた大きな音だった。

何事かと思い、音のした方に走っていた。廊下の突き当たりを曲がり、目にした光景に驚き声を出していた。

「――な、中垣君!?」

バツが悪そうな顔を見せるが、殴られただろう右頬が赤くなっていて、掃除用具入れのロッカーに背中をくっつけていた。

「な、何してるんですか!?」

心配して駆け寄った私に、苦笑いを見せて言った。



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