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オレンジ

第8章 狂い出す歯車

言われた通りに、私は目を閉じた。

そして、もう一度考えてみた
可愛くなくて、地味な私は
野原には勝てないって決め付けていた。

それでも私は律の事が好きで
隣に並びたい
大好きだから、側に居れるだけで
嬉しくなる

笑ってくれたら、もっと好きな気持ちが溢れて胸の辺りがギュッてなるし
ドキドキする

誰にも負けない気持ち
好きって言えなくても、私には大切な気持ちなんだと思った。

「うん、うん……」

薄く開いた目で頷きなから
自分の気持ちをもう一度
確認できて
胸が暖かくなった。






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