
やっぱりキミが好きだから。
第1章 私のキモチ
そしてまた少しの沈黙が続いた。
「私ね…好きな人…いるんだよね…」
咲きに口を開いたのは麗奈の方だった。
「えッ…?」
私たちは今まであまり恋バナはしなかった…というかお互い好きな人なんかいなかったからこんな話をするのは初めてだった。
「…1個上の先輩なんだけどね…すごく優しくて…たまに勉強教えてもらってるんだ」
少し顔を赤く染めて麗奈は言う。
「へぇ~…」
「だッ…誰にも言わないでね!!結香だから言ったんだから!!!」
そう言われると少し嬉しかった。
「うん!約束ね」
ちょうどそのとき、次の授業のチャイムがなった。
私と麗奈はそれぞれの席についた。
