
アリスは処女
第4章 優しさ
「姫!大丈夫ですか!?」
いつもは冷静な
クリッジは大慌て。
「ま、まずは……」
そう言うと
クリッジは恐る恐る
私に掛け布を被せた。
「申し訳ございません…姫…」
クリッジは優しく
私の手を握った。
「…………ッ」
私の目からは、
大量の涙が溢れ出た。
「今、メイとユリを呼んできます…。
そしたら、着替えを済ませて
今日はもうお休み下さい」
クリッジが手を離し、
部屋から出ようとしたとき…
「待って……」
「姫…?どうかなさいましたか?」
「…いて…私の傍に…いて」
「………姫…」
私は両目を
左腕で隠しながら
そう、訴えた。
