テキストサイズ

君がくれたぬくもり

第51章 火遊び






てか明日って何?


何も聞いてないんだけど、岳ちゃんどこか行くの…?



陽菜さんも来るって何?




不安と嫉妬ばかりが募っていく…




そんなあたしに気づいたのか、

岳ちゃんは「後でかけ直す」と電話を切った。




「どこか行くの…?」


「ん?…海。」


「だ、誰と?
元カノさんも来るの?
だったら行かないでよ…」




やば…


つい責めるような発言をしてしまった。



岳ちゃんは困ったように笑うと、あたしをギュッと抱きしめた。




「…お前も来るか?」


「えっ……」




来るか?って……




「いいの…?」


「ん…」




岳ちゃんの自由を奪うのには抵抗があったが、


内心、少しだけ行きたかった。




純粋に海水浴がしたいわけじゃない。





あたしの目的は…











“陽菜”





どんな子なのか会ってみたいと思っていたのだ。




岳ちゃんの愛した女の子がどんな子なのか…




ストーリーメニュー

TOPTOPへ