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車を走らせ、しばらくすると家に着く。



「さぁさぁ退院パーティーよ～♪今夜は飲むわぁ～っ！」



幸子さんは指で鍵をクルクルしながら家に入っていく。


陽菜は岳を支えながら家に入った。




「どっちが主役だっつの…」



岳の口からため息が漏れる。


いつもこんな感じだけど、いつもの感じが陽菜には愛おしく思えた。





――――――………

　　　―――――――……




リビングの扉の前。


岳はノブを握る。



中からは楽しそうな声がした。




「開けないの？」


「いや…
何か照れるなって…」




口を尖らせボソッと呟く岳は何だか少し子供っぽく見えた。




「陽菜が開けろ。」


「ドアくらいで（笑）
まぁいいや。」




陽菜はドアノブに手をかけた。




――ｶﾞﾁｬ