君がくれたぬくもり
第7章 星空
バイクを走らせ20分。
「着いたぞ。」
「ここどこ?」
たどり着いた場所は小さな砂浜だった。
周りには店も家もなく、静かな場所だ。
キョロキョロとしていると岳が歩いて行ってしまう。
「あっ、ちょっと待ってよ!」
陽菜は岳を追いかけ走った。
しかし、砂の上は足場が悪く追いつけない。
「わっ!!」
――ドテッ
そしてバランスを崩して転ぶ始末だ(泣)
「何やってんだよ…」
呆れたように岳がため息をつく。
差し出された手を掴み、身体を起こす。
「ごめん…ださいね…//」
「あぁ。」
おまっ……
そこはお世辞でも「そんなことない」って言え!!
ムカつく!!
「陽菜、上見ろ。」
「はぁ?」
上?
……
「あ……!!」
そこに広がっていたのは
満天の星空だった。