君がくれたぬくもり
第7章 星空
「…………綺麗。」
陽菜はぼんやりと空を眺めた。
キラキラときらめく光りのつぶ…
民家や店もない、街灯も少ないこの場所だからこそこんなに綺麗に見えるのだろう。
「…俺の好きな場所。
教えたのはお前だけだから、誰にも言うなよ?」
「陽菜だけ?」
「……あぁ。」
陽菜だけ………
その響き、なんか特別な感じで好きだ。
「…てかこんなところに来るなんて、岳ってクールなのに意外とロマンチスト?(笑)」
「あぁん?」
岳がこちらを睨みつけてくる。
「ごめん何でもない…(苦笑)」
「……けっ。」
岳はポケットから煙草を取り出しくわえた。
カチッとライターの音がする。
「タバコ好きだね?」
「うるせぇ…。
やっぱり連れて来るんじゃなかった…。」
「何それぇー!!」
ぷぅ、と頬を膨らませる陽菜。
岳は陽菜の膨らんだ頬を片手で潰した。