君がくれたぬくもり
第8章 奴隷
重たいまぶたを持ち上げようとする。
ゆっくり目を開けるとボロい天井が目に入る。
気がつくと俯せだった身体が仰向けになっていた。
テレビの音がして横を向くと、岳がテレビを見ていた。
「ん…岳ぅ…?」
「……あ?」
「口が苦い……。」
「……。」
何なんだろうこの味…
舌が変な感じだ。
岳は陽菜を無視してテレビに視線を戻した。
「あ、タバコ買ってきたの!!
お釣り渡してないね!!」
「……いらねぇよ。」
「え、でも……」
「うるせぇな。口苦いんだったらこれでも飲んどけ!!」
ドンッとテーブルに置かれるのはジュースのペットボトル。
陽菜の好きな桃のジュースだ。
「言い方悪ぅ……」
「…あ、お前は寝るとき、よだれ垂らすんだな?(笑)」
「へっ!!?嘘!!!///」
慌てて手で口を押さえる。
恥ずかしい!!