テキストサイズ

夢叶う日まで

第1章 集まった21人

講習が始まって3日。
あたしの脳ミソは早くも限界だった。

「わかんない!」
「ひなた、ホントに数学苦手だよな」

笑いながらあたしの頭を撫でたのはサトシ。
今いるメンバーのなかではお兄さん的な存在で、実際アニキと呼ばれてたりする。

「姉さん、うるさいよ!」

そんなあたしも何気に姉さんとか呼ばれている。
メンバーのなかではあたしが二番目に早く入社していて、その関係で副リーダー的な役割を担うことになってしまった。

「やかましい、秀樹は寝すぎ!」

授業中、睡魔に負けるらしい秀樹は、あたしの言葉にペロリと舌を出した。

「文章はあんなにうまいのにな?」

サトシが苦笑した。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ