Sカレっ
第12章 優×瀬真×瀬良
ヴヴヴ…ヴヴヴ…
ん??
「あ、電話だ。じゃあね、瀬真くん。おやすみなさい」
逃げるようにあたしは宿へと帰った。
「おやすみ、優ちゃん」
振り向くと、ニコニコ手を振る瀬真くん。
ピッ―――
『もしもし?』
「もしもし、翔?」
電話は翔からだった。
『今大丈夫?そっか。
合宿明後日までだよなぁ?
そう、俺んち来てもいいよ』
「………うん」
翔の部屋行ったら、絶対ヤるよね。
なんだか…
嫌だなぁ…………
『もしもし?優?』
「ごめん、その日は無理なんだ!!あぁ、先生来た!!!!またね」
ブッ――
ツーツー…
一方的に切っちゃった……
でも、後悔はしてない。
動機は不純かぁ……
あたしもだよ、瀬真くん。
あははっ
あたしって結構、押されると落ちるみたいだね。
うん、落ちてみよっかな。
瀬真くんのところに。