Sカレっ
第4章 合宿一日目
「はーい。みんなぁ、着いたよ」
中谷先生はバスから一足先に降り、クラスメートたちに呼びかけた。
「寝てるやつは起きろっ!!ほらほらっ!!」
中谷先生にアピールをしているのか、すっかり熱血教師気取りの原チャン。
あたしは心のなかで少し笑ってしまった。
「…着いたな」
瀬川は少し顔を赤くしていた。
多分、さっきの会話がくさくって恥ずかしくなったのだろう。
「…」
なんでだろう。
瀬川をみる度、ドキドキする。
キスをされてから、瀬川の存在が少し気になる…。
これが、【好き】っていう感情なのかな…
あたし、瀬川が好きなのかな…。