Sカレっ
第4章 合宿一日目
「え、自覚早くない!?」
玉木さんは荷物を重そうに持ちながら、あたしの言葉に驚いた。
「そう…かな」
「ぅうーん…。まぁ江奈が言うんならそうなんだろうけど…なんせ瀬川はイケメンだからね」
眉間にシワをよせ難しそうに呟く玉木さん。
たしかに。瀬川はクラスの男子で双子男子と同じくらいの人気だし、まだ好きとか分かんないし……
あたしの早とちりかもね。
「…そうだよね」
「おぉい、江奈。原が自分たちの部屋に荷物置いたら、広場に集合だと」
瀬川は久保くんとさっさと宿に入っていき、あたしも玉木さんと玄関へ向かった。