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それでも恋するドM娘

第11章 夏の音

朝霧は千紗の体を仰向けにさせ、背中に手を回してきつく抱き締めた。

割って入る隙間がなくなり、渋々姫野は千紗から顔を離す。

「イキたい、佐倉さん?」

体を密着させたまま朝霧はゆっくりと腰を抜き差しする。

「っ……」

わざとゆっくりと、焦らすような腰の遣い方。

朝霧の魂胆は手に取るようにわかる。

千紗は顔を背けて戸惑った表情を隠した。

その様子を見て、朝霧は次第に腰の動きを止まりそうなくらい遅くしていく。

「千紗……」

姫野は固唾を飲みながら様子を伺う。

彼女は目をぎゅっと閉じ、両脚で朝霧の腰を押し付けるように挟んだ。

それで答えが出た、というように朝霧は再び腰の速度を速めていく。

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