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それでも恋するドM娘

第14章 柔らかな刺

「おかしいよね、私……小さい頃からずっと女の子ばかりを好きになってたの……はじめは友達として好きなんだって思っていたんだけど……
だんだん……友達として好きな子と……そうじゃない感じで好きな子がいることに気づいて……」



震える声で途切れ途切れにしゃべる陽菜に千紗は胸が押し潰されそうになる。



声が途切れてしゃくりあげる嗚咽だけになった陽菜の背中を千紗が優しくさする。



そしてハンカチを取り出して陽菜に渡す。


「ありがと……ハンカチ、千紗ちゃんの匂いがする……あっ……こんなこと言うから気持ち悪がられるんだよね、ははっ……」


「気持ち悪くなんかないよ、陽菜ちゃんは」


「優しいね、千紗ちゃん……」

ぐずっと鼻をすすりながら陽菜は微笑んで顔をあげる。




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