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それでも恋するドM娘

第14章 柔らかな刺

「好きになっちゃった子に私、いきなりキスをしちゃったの……その子はビックリしてたけど私を受け入れてくれた……
お互い中学生だったからキスしたりじゃれあうようにくすぐりあうとか、その程度だったんだけど……」


陽菜は少し落ち着きを取り戻して再び話を続ける。


「でもそんな時間は長くは続かなかった……その子、しばらくしたら……彼氏ができたの……」


「……っ!!」


千紗は痛みを感じたように眉をしかめる。



「私達付き合ってるのに、どうしてって……泣きながらその子に問い詰めたの……でもその子、私とは違っていたの。
私達女の子同士だよって……
私が嫌いとか、他に好きな人が出来たとか、そんなことは一切言わなかった。ただ女の子同士だよって、それだけだった……」


既に落ち着いていた陽菜は軽く笑みを浮かべながら、懐かしい想い出話のように語った。


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