それでも恋するドM娘
第14章 柔らかな刺
あの時だ。
姫野はようやく気がついた。
朝霧を追いかけて中東系の外国人にぶつかったとき。
あの瞬間にポケットに薬を入れられたんだ。
しかし今更わかったところで後の祭りだ。
覚醒剤らしきものをポケットに入れられ、それを写真で撮られた。
完全に自分の負けは明らかだ。
薬が覚醒剤とは限らない。
そもそも覚醒剤というのは朝霧が言ってきたことであって、胃薬とかの可能性もある。
しかしこれの成分分析などしようがないし、例えしたところでこれが覚せい剤やその他の麻薬ならば自分の身の破滅が確定するだけだ。
姫野は絶望感に打ちひしがれて呆然と朝霧を見つめた。
「でもまぁ、僕たちは知らない仲でもない。内緒にしてあげてもいいよ」
「ほ、本当に!?」
「ただし、条件があるけどね」
朝霧はいたずらっぽく笑い、姫野を見詰めた。
姫野はようやく気がついた。
朝霧を追いかけて中東系の外国人にぶつかったとき。
あの瞬間にポケットに薬を入れられたんだ。
しかし今更わかったところで後の祭りだ。
覚醒剤らしきものをポケットに入れられ、それを写真で撮られた。
完全に自分の負けは明らかだ。
薬が覚醒剤とは限らない。
そもそも覚醒剤というのは朝霧が言ってきたことであって、胃薬とかの可能性もある。
しかしこれの成分分析などしようがないし、例えしたところでこれが覚せい剤やその他の麻薬ならば自分の身の破滅が確定するだけだ。
姫野は絶望感に打ちひしがれて呆然と朝霧を見つめた。
「でもまぁ、僕たちは知らない仲でもない。内緒にしてあげてもいいよ」
「ほ、本当に!?」
「ただし、条件があるけどね」
朝霧はいたずらっぽく笑い、姫野を見詰めた。