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それでも恋するドM娘

第5章 躰と心

翌朝、千紗は何食わぬ顔で登校し、チラッとだけ寺居の席の方を見た。

寺居の方も何事もなかったように登校しており、毎朝の如く机に突っ伏して寝ていた。

いつも通りのその光景を見て千紗はクスッと笑みを浮かべる。

鞄の中から教科書を取り出し、机の中に入れようとして、千紗はハッと表情を凍らせた。


机の中に一枚の封筒を発見したからだ。


差出人は中を見なくてもわかる。

無機質で殺風景な白い封筒。


朝霧からの連絡封筒に間違いなかった。

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