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「僕はね……ずっと佐倉さんが気になっていた。初めて見たときから、ずっと……」

「えっ……!?」

「はじめはただ可愛い人だなってくらいだったんだけど。そのうちだんだん佐倉さんがMなんじゃないかって思い始めてね。僕は根っからのドSでね。女の子を苛めるのが何よりの快楽なんだよ。
そんな僕の目から見て佐倉さんはドMの素質があるように見えたんだ」

朝霧は淡々とした口振りで一風変わった愛の告白をする。


「気持ちは嬉しいけど……私はMじゃないし……」

複雑な思いで千紗は答える。

「それにね、朝霧君」

千紗は一呼吸置いて自分の気持ちを伝えようと口を開いた。



「寺居が好きなんだろう？」

千紗が言う前に彼はこともなげにそう言い当てた。