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それでも恋するドM娘

第5章 躰と心

「え?」

不意討ちに千紗は目を点にする。

「え、なに? 違うの?」

「え、いや、そう。そうなの。私寺居君が好きで、だから朝霧君の気持ちはうれし--」

「そんなことはどうだっていいんだよ、佐倉さん」

朝霧は身を乗り出して千紗にキスをする。

「僕は君を苛めたいだけなんだ。それに君は僕に苛められたい。それだけの関係だ」

「ちょっ……やめてくださいっ」

千紗はがばっと身体を引く。

「わ、私は苛められたくなんかありません」

顔を赤らめて本気で怒る。

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