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恋のかたち

第10章 こいのカタチ

一緒に買い物をしている女性社員の一人がランジェリーを手に取る
黒のレースの見えそうで見えない、セクシーなデザインのブラジャーとガーターベルトの下着

優愛は、まじまじと見た。
普段決して選ばない素材とデザイン

「ねー、ねー、羽河さん彼氏はいるの?」
ウキウキと人の恋バナを好物にしていそうな顔をむけ、優愛に問う
「あっいえ・・」
煮え切らない答で言葉を濁す

正直どう答えて良いか分からないのだ

秋豊は大好きで、今すぐにでも会いたいし、声を聞きたい・・聞いたら恋しい・・のジレンマを抱えている

だけど秋豊は優愛に好きとも愛してるとも言い切ってないわけで、不確かな関係に不安が過ぎる

そして、離れている分遥の話が心にシミを作っていくよう・・

「え~、内緒なの~?」
やはり楽しそうにかわされ、愛想笑いで過ごした

「これ、羽河さんの若々しい愛らしさにぴったりよ~♪」
セールストークさながらの薦め方をするのは、最年長の女性社員だ

「はぁ。似合いますかね?」
「いいわよぅ!素敵、エロカワイイってやつね」
やけに楽しげだ

何だか買っちゃえ雰囲気に推されて、レジで会計をすませてしまった

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