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恋のかたち

第4章 約束・・再新

しん・・と静まり返った邸宅
メイドも料理長もやはりいない

だだっ広い屋敷内にポツンと取り残された優愛は、失望した

屋敷の一階にある電話が、高い呼び鈴で鳴りだした

駆け足で向かい、受話器を上げた

「はい・・」
「あぁ、優愛かな?叔父さんだよ・・」
「・・・はい」
「突然すまない・・その屋敷も、会社も売却するしか、立て直せなくて・・それで・・その・・すまない」
「・・叔父さん・・」
「ああ・・」
「どうして私まで?」
「あちらさんが・・いや、・・君すら支援、できないんだ・・本当にすまない・・」

辛そうに謝る叔父を、強く責めることも出来ず、電話はどちらからともなく終わった

受話器を置くと同時に深い溜め息がでた

今日・・いや、これからどうしょう・・

勝手の分からない屋敷から、外に出た

すっかり夜の装いの街は、皆他人なんだと再認識させる光景だった

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