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恋のかたち

第2章 期待

意気揚々と指定位置の電車に乗り込む

期待感と緊張で、心臓の音は大きくなる

乗り込むまで、一両事に目を凝らして昨日の彼を探した

乗り込んでからも目だけで、しきりに探した

いつもは景色を見ながら立っているけど今日は、車内側に向きを変え、必死に彼を探す

次の停車駅に到着を告げるアナウンスが流れ、電車は徐々にスピードを落としていく・・

今日は・・いないようだ・・

昨日の事はかなり衝撃すぎて、最後に見た顔しか覚えてない・・

学生なのか、社会人なのか・・

次の駅で降りることしか分かっていない

会うことの無いまま電車は停車し、昨日彼を見送ったホームを、ただ見つめるだけで過ぎていった

期待していただけに、凄く寂しい気持ちで苦しさを感じた

優愛はドアガラスに反射した自分の顔を見て、深い溜め息を吐いた

気付かれなかったのかも・・

気合いが入った容姿は昨日とは違いすぎ、気分の沈みと比例するように
マスカラを塗った睫毛さえ重く感じた

5分後、優愛が降りる駅に到着し、いつも通りの登校になる

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