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恋友!

第3章 女友達(笑)(笑)

そして彼女は意を決したように口を開き
「そうよ…あたしは松井君のことが…す…好きなのよ……」
やっぱりな。さっきコイツ誠と話しててなんとなくそうかと思ったんだよ。てか分かりやすすぎだろ。
「だからあんたはあたしの恋に手伝いなさい!」
………………は?
今なんとおっしゃいましたこのアホ。
言っている意味が全くもって分からない。
「あのー…何で?」
「あたしが松井君が好きだからよ。ちなみにあんたに拒否権はないから」
え?俺に拒否権がない?
いやなんで。まさかコイツ、俺の人権無視してんじゃないだろうな。おーいお巡りさん、ここです、この人です。ズバッと法律で裁いちゃってください。
「あんた、2組の桜美咲のこと好きでしょ」
「!?」
ちょっと待て、なんで知ってんだよコイツ。
「何で知ってるかって顔ね。だいたい、あんだけあんたが学校で桜美咲のことガン見してて気づかないわけないでしょ」
「くっ…」
そうだったのか。無意識の内に…ってなんでコイツ俺がガン見してたって知ってんだ?
…深くは考えないでおこう。なんか怖い。
「で、つまりはどういうことだ?」
「つまりあんたはあたしに協力する代わりにあたしもあんたの恋に協力してあげるってことよ」
なるほど…悪くないな。
あの桜美咲さんと仲良くなれるならなんだってする覚悟だし。
「…いいだろう。ちゃんと協力しろよ?」
「分かったわよ。よし!協定関係成立!」
雨宮はニコニコ笑顔のまま
「じゃあよろしくね、圭斗!」
「あ、あぁ」
そして脱衣場から出ていった。
ん?いきなり呼び捨てか?
…まぁ悪い気はしないな。


この日から俺の日常は大きく変わるのだった…。

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