恋なんかしなきゃよかった
第8章 現実
菜美といつものように
しゃべっていた。
「唯、ごめんね。
私が引き止めていれば」
「もういいよ。
大丈夫だし。」
「ありがとう。」
「私ねぇ。
怜汰に付き合ってって
前に言われたの。」
「えぇー
じゃあ両思いじゃん。」
「うん…
けど断るつもり。」
「翔さんと付き合うことになったから?」
「うん…」
「そんなの。
悲しすぎるよ…」
「けど私は…
これで翔が前の翔に
戻ってくれたらなぁー
って思って……」
「唯…
唯はそれでいいの?」
「それしかないから…」