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あるがままに。

第1章 出会い

私とKが出会ったのは、ゲームサイトだった。

そこに、私が小説を書いていて、レビューを書いてくれたのが「彼」だった。

何となく気になるレビューだったから、私は彼のページに飛んでみた。

性別は「男性」になっていた。

でも、職業には…

「かせいふ」

と 平仮名で書いていた。

不思議な感覚…

どんな人なんだろうと思って、メッセージを送ってみた。

すぐに返信があって、「オレは 母さんの家政婦だから」って。

それから何度もメッセージのやり取りをした。

私は その頃は結婚していた。

決して幸せとは言えない結婚生活だった。
まだ7歳だった娘もいた。

彼には、独身だとメールしていた。

結婚していると分かったら 何かが失われるような気がしたからだ。

彼とのメールは、私を支えてくれていた。
鬱病で、家にいるのも辛い毎日…

農家だったから、調子が悪くても仕事…

友達に連絡さえ許されないような家だった。

子供と一緒に逃げたかった。

でも 娘は おばあちゃんや、友達と別れるのを嫌がっていた。

彼とのメールのやり取りがなかったら、自殺していた。

そのくらい 精神的に追い詰められていた。
私は いつしか、まだ見ぬ彼に惹かれていた。

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