
やっぱり君が好き
第3章 記憶
お母さんは、ご飯作るまで2人で私の部屋にいなさいってリビングを追い出してきた。
「奏なの…?本当に??」
「うん。黙ってて悪かったな。約束通りまた戻ってきたよ」
私は嬉しくて思わず抱きついた。
奏はびっくりしながら、今までの事を全て話してくれた。
「いや~まさか気づかないなんて。俺はすぐみおって分かったのになぁ…」
少し寂しそうに下を向く奏。
「ご、ごめんねっ。まさか同じ高校だとは思わなくて…」
「まぁ、そうだよな。小2で離れて以来一度も会ってないからな」
奏はかっこよくなった…。
昔もかっこよかったけど、
背は私とあまり変わらなかったし、まさかここまで変わるとは思ってなかった。
「ご飯出来たから降りてきて~!」
「今行く~!奏、下おりよ?」
まだちょっと落ちこんだ感じの奏に
「本当にごめんね?気づけなくて…」
すると、奏は少し意地悪そうに笑い
「チュッ」
私に触れるだけのキスをしてきた。
びっくりして固まってると
「これで許すよ。これからよろしくなっ」
耳元でそう囁いて先に下におりていった。
私の心臓はすごくバクバクしていて、今にもはちきれそうだった。
