涙が出るほど好きだよ
第4章 全てが好き
愛川は俺に必死にしがみつき
頭が下につかないようにしている。
無防備もいいところだ。
もし相手が俺じゃなかったら
隣のクラスのやつだったら
絶対なにかされてるな。
「ぅぅ…」
愛川の腕が限界なようで
ぷるぷる震えてる。
なんかいじめたくなってきた。
「木田~。頭支えて~。
くるしっ頭ついちゃう。」
俺は何も答えない。
愛川は悲しそうな顔をする。
もっとじらしてやろうかと思ったけどそんな顔されたら…ね…
俺は愛川を持ち上げてしっかり立たせた。
「木田がじらすから腕こっちゃったよおー。」
そんな言う愛川は心なしか顔が赤い。
可愛いかもしれない。