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完熟の森

第21章 恋人 2

雫に寄り添い、雫の温もりと鼓動を感じていた。


しばらくして、雫がゆっくり目を開いた。


「千晶…」


雫は向き直し僕の胸に顔を埋めた。


「私、こんなに感じたの初めて…」


僕は微笑んで雫を抱きしめた。


雫に快楽を与えられるのは僕という恋人に許された特権だ。


「俺は雫の恋人だから」


「千晶…私…」


雫は僕に何か伝えようと見つめていた。


僕は何か言ってあげたかったけど、未だにいい言葉が見つからない。


ただ、お互い離れる事が出来なくて、足りない言葉を埋めるように抱き合い寄り添っていた。


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