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完熟の森

第22章 雫の年

翌日、ホテルで二人で朝食を食べていた。


雫はコーヒーを飲みながら、僕がガツガツ食べるのを、優しい目で見ていた。


「食べ盛りなのね」


雫はまた微笑んだ。


「ねえ、雫っていくつ?」


「いくつに見える?」


「俺より上には見える」


「ふふふ…高校生には見えないわね。
もう直ぐ、27になるわ」


「ふうん」


「ふうんってそれだけ?」


雫は不満げな顔をした。


なんて言って欲しいのか分からなかった。


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