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完熟の森

第22章 雫の年

これが溺れるという事か。


ならばとことん溺れよう。


雫にどっぷり浸かっている自分はかなり幸せな顔をしている筈だから。


そう考えながら真冬に汗水垂らしながら、雪掻きをした。


雪掻きが終わっても体力が余っていたから、掻いた雪でかまくらを作った。


絶対、雫はここで酒を飲みたがる。


そう思ったら、一人でニヤついていた。


僕は恋に溺れた阿呆になっていた。


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