
あたしは誰のもの?
第16章 溢れ出す想い
考えれば考えるほど心が窮屈になってくる
少し外に出ようかな
窮屈な、前も後ろも壁のある部屋のなかにいるより、
広い外に出ればこの心も少しは楽になる気がした
ガチャ
鍵を閉めると冷華はゆっくり歩き出す
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・・・・・・あれ?
あたし、いつの間にかこんなに歩いてたの?
まわりをふと見ると少しなつかしい景色・・・
ここは嫌。
帰らなきゃ
だってこの場所・・・雄汰さんとよく来てた場所だから
「・・・・・あれ?冷華ちゃん?」
ビクッとする
「アハハ、ごめん!驚かしちゃった?」
ゆっくり後ろを振り返る
「隼さん・・・・・・・?」
