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みずたまり

第1章 入学式

まだ少し肌寒い4月。

私、平野麻佑(ひらのまゆ)は
転がって耳元に来たらしいジリジリ鳴る
うるさい目覚まし時計をばんばん叩いた。

「うぅるさぁ…ぃ…」

音がピタッと止まり部屋は静まる。
時計の針は6:30を指していた。

「ん~‥‥」

ベッドから起き上がり、大きく伸びをする。
布団からでると少し肌を刺すような
寒さが、私を身震いさせた。

両腕を擦りながら部屋を出て、
冷たい階段を降りる。

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