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Red Phoenix

第1章 少年時代

「そんな物は使わない。
俺はあいつ等の目しか見えないほど重病じゃねーんだよ」

俺は、というか兄の英もなのだが、俺たち兄弟は酷い色盲だ。
その中でも白と黒のコントラストが一番苦痛だ。
見ると光を放った様に頭に激痛がはしるのだ。激痛が走るのは英も一緒なのだが、英は意地でも読むことに執着しているようだ。まるで何かをおそれるように。
一方俺はそんな物を使ってでも読みたいという気持ちがない。それを知ってて、英は俺に読ませようとしている。
英が俺に差し出している眼鏡は硝子に色が入っていてそれを付けて読むと少し楽に読めるのという物で、英はこの眼鏡を愛用して使っていた。

「嗣刀、コレが読めないと奴らと同じ所にぶち込まれるよ。
いくら、読めるけど読まないなんて言ってもアソコの部署の奴らには、俺たちも赤目も変わらない。ただの化け物だ。
あの契約を知ってるだろう?」

契約。契約のせいで俺たちは縛られてる、

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