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甘く溶かして。

第3章 ホワイトクリスマスーココロの崩壊ー

「はい」

テレビ付きのインターホンで返事をした。

すると

「宅急便です」

深く帽子をかぶった宅急便屋を名乗る男は
若い…、かな?

でもどこかで聞いたことのあるような
声…。

あたしは待たせたら悪いと思って
慌ててハンコを取りに行った。

そして玄関に着くなり、扉を開けると―――

「わっかなー!」
「きゃぁっ」

いきなり男が飛びついてきた。

ちょっヤダ!

「嫌…っ離してぇ…っっ!」

突然のことに声が掠れて大きな声が出せない。

「よっ!昨日ぶりっ」

その声は、
黒髪の癖っ毛で
イケメンではあるが
年下のようにかわいい顔をした―――

え?

田中君。


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