
甘く溶かして。
第3章 ホワイトクリスマスーココロの崩壊ー
「無理」
あたしはすぐに断った。
有無を言わさぬ威圧と共に。
「えぇ!?何でさー、いいじゃんかー」
「無理なものは無理!
ってかあたし料理得意じゃないし」
「嘘つけー、おばちゃん言ってたぞー
陰でお菓子作ってるって」
ぎくっ
「それに実はある人のために練習してるって」
ぎくぎくっ
「…若菜?」
なんでお母さん
そんなことまで知ってんのー!?
見られたことすら知らないのに!
あたしそこまでは言ってないは…ず…
『―――喜んでくれるかな・・・』
言ってたー!!
恥ずかし!
超恥ずかし!
「・・・誰」
「え・・・っ」
「誰のために練習してるって?」
「あんたには関係ないでしょ!」
「誰」
「言わないっっ!」
うわっ顔熱いな…。
―――じぃぃぃぃぃぃ…
うぅー、
そんなマジな眼で見ないでよ・・・
「・・・わっわかった、言うから!」
「(昼食)作る?」
「作るから…っ」
負けた…。
