
甘く溶かして。
第4章 ホワイトクリスマスーココロの余熱ー
「へ?・・・ちょっえぇ…っ!?」
あたしはちょっとしたパニック症状を起こす。
「可愛い」「アホ」
意味が分からない・・・。
褒めてんのか貶してんのかが分からない。
「っ帰るぞ!」
吉野はパニクるあたしを置いて
先に行ってしまう。
「ちょっと、待って・・・っ」
あたしは急いで追いかけた。
吉野の隣に行くと
また強引にあたしの手を取った。
吃驚して吉野の顔を見上げても
吉野はそっぽを向いたまま。
でも、
嫌じゃなかった。
吉野の手は
温かくて、優しくて、
温もりがるけれど
ちょっぴり切なさが混じっていた。
