テキストサイズ

RAIN

第2章 雨の中の出会い《翔side》

憂鬱な音を奏で続けるシーズン、六月初 旬。全く鬱陶しい雨を降り続ける梅雨な んて、迷惑極まりない。

俺の耳にはいる雑音。

この時期になると俺の不機嫌はマックス 近くなる。

朝からイライラする。当分こんな最悪な 気分を味わうのかと思うと、梅雨が終わ るまでずっと寝込んでやろうかと投げや りになってしまう。

とりあえず制服に着替え、ほとんど何も 入っていない鞄を手にして部屋を出る。 途端にバターの香りが漂ってくる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ