
RAIN
第2章 雨の中の出会い《翔side》
壁にある時計を見れば、時間は八時十分前。いつもは自転車通学だが、今はあいにくの雨続きの為、仕方なく歩行通学している。
パンを無理矢理に口の中に押し込み、牛乳で胃の中に流し込むと、すぐに鞄を手にして玄関に向かう。
「気をつけてよ!」
姉貴の声が響く。
……ほんと、ますますお袋に似てきたな。
玄関のドアを開ければ、俺の大嫌いな灰色の世界。
今日も俺のテンションを下げてくれるようだ。まったく不快なシーズンだ。
ムカつく雑音を奏でる上空を強く睨み付けながら、黒傘を開く。
「……ったくいつまで不機嫌にさせるつもりだ」
無意識に呟いてしまった独り言を嘲笑うように、雨は容赦なく降り続けていた。
パンを無理矢理に口の中に押し込み、牛乳で胃の中に流し込むと、すぐに鞄を手にして玄関に向かう。
「気をつけてよ!」
姉貴の声が響く。
……ほんと、ますますお袋に似てきたな。
玄関のドアを開ければ、俺の大嫌いな灰色の世界。
今日も俺のテンションを下げてくれるようだ。まったく不快なシーズンだ。
ムカつく雑音を奏でる上空を強く睨み付けながら、黒傘を開く。
「……ったくいつまで不機嫌にさせるつもりだ」
無意識に呟いてしまった独り言を嘲笑うように、雨は容赦なく降り続けていた。
