*記憶のカケラ*
第4章 *デート*
遼は女の人達に優しく
「すいません、今日は連れがいるんすよ。その辺に案内所あるからよってみたらいいかも。」
なんて。下心丸出しの女の人達に遼は気づいてない。
不意に一人の女の人が遼の腕に自分の腕を絡める。
「いーぃじゃーん。ちょっとぐらいさぁ。」
私でも緊張しちゃって遼と腕組んだり出来ないのに…
胸の奥がぎゅうっとして少し息苦しぃ。
それと同時に女の人達に遼は捕られたくないっていう独占欲。
気づいたら行動に移っていた。
「遼っ!!」
遼の名前を大声で呼ぶ。
それから腕に抱き着く勇気がまだなくてちょっと控えめに、
遼の手を掴んだ。
「探したんだよー。」
なんて言ったら、女の人達は
「なーんだつれって彼女かぁ。じゃあね。」
と適当にあしらって去って行った。