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lonely doll

第3章 My place

白い天井

白い壁

白いカーテン

何もない私

同じ毎日

大きな病院の一室

彼に出会う前、そこが私の居場所だった




そこに私が居たのは3ヶ月くらい

同じ毎日を繰り返す私にとってそれは長過ぎた

大きな事故に遭ったらしい

医師や看護師たちの会話や、顔の痛み、繰り返す手術からそれだけはわかった

そしてその事故の影響からか、私には記憶が無かった

傷も、余程酷い状態なのか私にその話は誰もしてくれなかった
とにかく暇な毎日だった

お見舞いなんて誰も来ない

看護師も他の病室からは笑い声が聞こえるのに、気を遣っているのか私とは話さない

「だれか、助けて」

毎日、一人になると無意識にそう呟いていた

誰でもいいから私を連れ出してほしかった

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