どうして?僕が攻めじゃ不満なの?
第2章 化け猫+悪魔=笠井歩
「ハァハァ…ハ…ぁッ…」
授業が始まって約5分…
僕の中で蠢くソレは、未だに僕を快感に突き落とす。
「ぅッハ…ァ、ハァ…ッ」
だめだ…、意識を飛ばすことが出来れば、どれだけ楽なことだろうか…
「穂浪、顔紅い。」
「ぁッ…」
アイラくんは、僕の潤んだ目を見て言った後、僕の耳を甘噛みする。
耳をハムハムとアイラくんの唇で愛撫をされるから、そのたびに反応して震えてしまう。
「可愛い。」
「んッ…、ぁッ…アイラくんッゃぁッ」
アイラくんの湿った舌が、耳の中にまで入って来てゾクゾクする。
「笠井が見てるよ。」
アイラくんが囁いた言葉は、虚ろな僕の意識を覚醒させるには充分な言葉だった。
歩くんの方を見れば、意地悪な笑みを浮かべてチラッと舌を出して、手のひらに持ったリモコンをわざとらしく見せ付けて、カチッと段階を上げた。
その瞬間、
「あッぁッゃ…ぃッん!!」
僕の身体は、人形のように床に倒れ、まだ収まることのない快感でヒクヒクと痙攣していた。
意識を落としていく中、僕の視界に入ったのは悪魔の顔をした歩くんだった。
…やっぱり、歩くんは化け猫で…鬼で…悪魔で…ドSで鬼畜で変態だ…
そう思った。